テロリストとコロナ

カッコいい中年男

 最近、買い物で外へ出ると、いつもとちょっと違う光景が目に入る。
 住宅地にカッコいい中年男の姿を見ることが、多くなったのである。
 
 たとえばおしゃれなカジュアル風服装で、犬を連れて散歩している。
 あるいはキリっとしたウエアを身につけて、ジョギングしている。
 
 こういう中年男の姿は、ふだんウイークデーの昼間に見ることはなかった。もちろん彼らは職場で仕事をしていたのだ。住宅地には夜、寝に帰って来るだけだった。
 
 コロナウイルスが彼らの生活を変えた。
 テレワークで仕事をしているのかもしれないし、休業を強いられて、自宅にいる以外にないのかもしれない。
 遊びに行くところもない。そこも休業してるから。

 話は違うが、わしはここのところ、あさ起きるとき目覚まし時計を使わなくなった。引っ越しする前は使ってたんだけどね。

 というのはここへ越してきてから、隣家のウインドウ・シャッターが時計の代わりをしてくれる。
 わしの寝室の前4,5メートルほどのところに隣家の窓があって、その窓につけられたシャッターが、毎朝音をたてて開けられる。まさに時計仕掛けのように、きっかり朝6時に・・・。手動らしくガラガラとけっこう大きな音をたてる。
 
 ところがアベさんが「緊急事態宣言」をしたあたりから、そのシャッターの開けられるのが6時じゃなくなった。7時のときもあるし、7時半のときもある。一定でない。
 察するに前の家のご主人は、いまは出勤をしていないらしい。
 
 わしの知り合いでコロナに感染した人はいない。
 コロナ自体は目に見えない。
 が、わしの周辺にコロナはいる。こうした小さな生活の変化の中に、コロナの姿が見える。
 
 今回の世界的なコロナ騒動を見ながら、実はわしの頭の中をチロチロと悪夢のようによぎるものがある。
 まぶたの裏にほとんど現実のように見える。
 テロリストだ。
 彼らがテロ行為の手段として、銃や爆薬の代わりに微生物を使うようになったら・・・。
 考えるだけで空恐ろしい。
 あの世に引っ越したくなる。 
 

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当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。

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