オワコン的存在

テレビに怒る老人

 最近の若い人たちはどんどんテレビから離れているという。
 興味・関心が、ゲームやSNS等新しモノに流れているかららしい。

 しかし老人にとっては、テレビはやはり無くてはならない存在である。
 手間が要らない。テーブルの上にあるリモコンのボタンを押すだけでいい。
 SNSの多くはアカウントを作成(会員登録)しなきゃならないが、それだけでも面倒だ。とにかくデジタルと手続きは苦手だ。

 ・・・と、それなりの理由はあるが、一番の理由は別にある。老人はほかにすることが何もないからである。
 テレビは目の前にある時間をつぶす、最も簡略な道具なのである。
 テレビでも見ていなければ、一日の時間は長すぎる。
 
 しかし問題もある。
 どの番組も、お笑い芸人か、それに類いする人間が絡んでいて、バカバカしいものが多い。
 NHKは比較的少ないが、そういう番組は四角四面で、かた苦しい。
 いやNHKでさえ、最近は意味もなくお笑い芸人を使う番組が増えてきている。
 
 じつはそれだけではない。
 ほかにも気になることがある。
 民放テレビで放送するCMが、ほとんど意味がわからないことだ。
 画面に流れているものの訳がわからない。映像を見ても、音声を聴いても、何をいっているのか、内容の意味が理解できない。
 
 テレビCMなどわからなくてもどうってことはないのだが、ただ情けなくなる。というか寂しい気持ちになる。

 自分が現代の社会・時代から外されかけている、もしくははこの世の流れから取り残されかけていることを、如実に見せられていると感じるからである。

 実際にわしたちは、まさに “オワコン的存在” なのだ。
 それを目の前で思い知らされる。一日の時間の多くを相対しているテレビから・・・。

 おそらくこれはいつの時代でも、誰の人生にも、最終過程で起きることなのであろう。
 何だって終りが近づけば影が薄くなる。
 大谷翔平だって、あと50年か60年もすればヨロヨロ歩きになるゾ。
 
 それを考えると何となくホッとするけどサ。

 

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当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。

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オワコン的存在” に対して 2 件のコメントがあります

  1. 色呆け爺 より:

    私もオワコン的存在です。いやいやもっと酷い状況です。オワコンの意味すら分からず、検索してやっと飽きられて終わってしまったコンテンツ、との意味だと知りました。まさに私の事でした。
    夫婦そろって耳が遠くなり、テレビの音量は大きくなるばかりです。高橋英樹のコマーシャルを見、補聴器は高価ですので集音器を買ってみたのですが、逆に聞き辛く使っていません。「安物買いの銭失い」でした。

    1. Hanboke-jiji より:

      色呆けさん(失礼)のコメントは、年を取るとみんなおんなしだナア、
      といつも思わせられて、身につまされると同時に何となくホッとして、
      ホホが緩みます。(半ボケ)

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