現実を裏返した夢

砂漠を走る車

 最近、どういうわけか、こんな夢をちょくちょく見る。
 若い時代(おそらく30歳代)の、心身ともに元気ハツラツだった頃の夢だ。
 
 たとえば、どこかの山中で道を失い、日が暮れないうちに麓の村へ戻らなければ・・・ともの凄い勢いで山道を駈け下りている夢。道中の大小の石や岩を軽々と、リズミカルに跳び越えながら・・・。
 
 あるいは大自然のなか曲がりくねって走るハイウェイを、オープンカーを運転して右に左にカーブを切りながら、危険のスリルとともに快感を感じつつ時速200キロの猛スピードで突っ走っている夢。
 
 または、会社の運命を左右する大きな仕事を任されて、迫りくる締め切り時間を気にしながら、大車輪で働いている夢。
 
 ・・・そういった夢の中にいるときは、どことなく気持がいいのだが、目覚めたあと、現在の自分がいる現実とのあいだに存在する巨大な “闇の谷間” に宙ぶらりんでぶら下がっている感じで、何ともいえない悲しさや虚しさに襲われる。
 
 思うに、現在の自分が生きものとして、体力も精神力も老いさらばえてしまったがゆえに、真反対の、若い時でも実際にはあり得なかったような若々しさに輝く夢を見るのかもしれない。
 
 深層意識に働く人間の心理として解らないでもない。
 だが、今や自分がそういう終焉近い年齢になった、そういう人生のステージに立っている・・・という自覚を、改めて思い知らされるわけである。

 誰もが通る道ではあろうが・・・。
 

        お知らせ
当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。

ポチッとしてもらえると、張り合いが出て、老骨にムチ打てるよ

にほんブログ村 その他日記ブログ 言いたい放題へ
(にほんブログ村)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です