寝耳にブルドーザー
わしは寝ているとき、ときおり大イビキをかくらしい。
らしい、というのはわし自身に自覚がないからだ。
女房にそう言うと、
「信じられない、ブルドーザーが暴れまくっているような音よ」
と呆れたような顔をされた。
わし自身だって呆れたい。
ブルドーザーが暴れまくっているというのに、張本人であるわしにそのブル音がまったく聞こえないからだ。
どんなに熟睡していても、そばで太鼓をたたかれたら目が覚めるよ、ふつうは。
イビキの製作元は自分のノドなのに、しかもそのノドはブルドーザーみたいに暴れまくっているというのに、目も覚めないどころか針が落ちたほどの音も振動も感じない、というのはどういうことなのだろう。
実に不思議だ。ボケが進歩したのか・・・と悩んじゃう。
「いびきをかいているときは、運動しているのと同じだと思ってください。これでは、寝ていても疲れはとれません」
と睡眠学の専門医・梶本修身氏は言う。また、
「日中活動すると疲労が蓄積するが、その疲労から回復する手段は睡眠しかありません」とも言う。
睡眠が十分でなく、疲労が蓄積すると、どうなるか。
最悪の場合、過労死を招く危険すらあるらしい。
寝るときにCPAP(シーパップ)とかいう器具を使うと改善できるらしいが、どのみち放っとけばあと少しで本体の息の根が絶えるのに、わざわざそんなテマ・ヒマかけて空気を通すことはないわィ、と思ってしまう。
とはいうものの一応まだ生きとるわけだし、脳梗塞→半身不随・・・なんてのに抱きつかれるはうれしくないので、わがブル野郎に勝手放題やらせておくわけにはいかない。
梶本医師によると、横を向いて寝ると4~5割がたイビキも軽減するそうなので、わしはもっぱらこっちで対応している。
なんたって一銭の金もかからないし、面倒もないのがわし向きだ。
ここだけの話しですが、私もイビキをかいているそうです。
以前に2階で寝ていた長男に「あんたら二人のイビキは二階まで聞こえる。良く一緒に寝られるな。。。」と言われたことがあります(笑)
ブルドーザーなんて言っていても、長年の子守歌ですもん。聞こえないと気になって眠れないと思いまっせ(笑)
私も機械は使いませんぞ♪
実際あの機械の音も相当なものですし、結構な向かい風の中ですもん!寝られませんわ。
「寝ている間に、自分の舌で窒息昇天♪」これ結構良い逝き方と思っております♪
ブルドーザーが子守唄に聞こえ、聞こえないとかえって気になって眠れない・・・
いやあ、これぞ長年連れ添った”糟糠の妻”の晴れ姿ですね。
若い夫婦に聞かせてやりたいです。
それと「自分の舌で窒息昇天」、これはピンピンコロリ型死に方のなかでも
最高じゃないですか。睡眠中だから死の恐怖もないし・・・。
わしもそれで死にたい!