シンクロナイズド睡眠グー!
いま皆さんがご覧になってるこんな小さなブログの記事でも、タイトルには苦心する。
どんな文であれ、タイトルはその文章の顔だからね。
いい顔と思われたいというシャバっ気は、半ボケになってもハジライもなく残っている。
・・・にとどまらない、実際の話、忙しいときに同じ分量の2篇の短編を渡されて、どちらでもいいからどっちか1篇を読め、と言われたら、誰でもやっぱりタイトルが魅力的な方を読むだろう。
たとえば、『開脚ストレッチ法』という本と、『どんなに体がかたい人でもベターツと開脚できるようになるすごい方法』という本を渡されたら、まあ後者のほうに手を出すのではないか。
実際、この本は100万部を超える大ベストセラーになった。出版関係者の言によると、本の売れ行きはタイトルに大きく左右されるという。
だからといって、品性下劣を自認するわしでさえ、『どんなにブスい男にでもダラーツと開脚するすごい女』なんて下品なタイトルは付けないよ。念のため。
ともあれこんなわしでも、毎度、記事にどういうタイトルを付けるかは頭を悩ます。
悩ましたからといって、いいタイトルが生まれるとは限らないのは、当ブログの表題をザラーッと眺めてもらえば一目瞭然。
さて本題に入る。
何日か前の某新聞に載った広告のなかに、面白い写真があった。
できたらここに転載したいと思って、広告主の会社と交渉したら、個人情報なので・・・と断られた。
残念だが仕方がない。つたないわしの言葉で説明するが、その写真は、同じ柄のパジャマを着た可愛い兄弟の寝姿である。
寝姿というと若い女の悩ましげな姿しか思い浮かばないような男でも、この兄弟の写真をみれば思わず頬がゆるむのではないか。
写されているのは、小学校低学年くらいの兄と弟である。
ふたりとも大きく伸びをするように、かけ布団から上半身をはみ出させているのだが、そのふたりの姿態がピタリと同じ形に決まっているのだ。
傾けた顔の向き、腕を挙げる方向、肘を曲げる角度、手首の曲げぐあい、指の伸ばし方・・・まで、まるでコピーしたようにまったく同じなのだ。
そう、まさにシンクロナイズドスイミング。
鬼コーチのもと、長い厳しい訓練を経てみごとに開花させた迫真の演技・・・って感じ。
それも睡眠中に(…ってことは無意識に)ここまでシンクロナイズさせているのだから、ほとんど神ワザだ。
しかし、わしがもっと感心したのは、この写真に付けられた説明文のタイトルである。曰く、
”シンクロナイズド睡眠グー!”
いやあ、参った。
なんというエスプリの効いたネーミングであることか。
とりわけ “スイミング” の部分に “睡眠グー” を当てたところなど、カツラも一緒に脱帽!
わしはつい思ってしまった。
こういうタイトルをこのブログにも付けることができたら、もう少し読者だってふえるんだろうがねぇ・・・と。
つまり、もっと訓練しなきゃダメだってことデスかね。この少年兄弟に倣って。
・・・といってもわしはもう年だしねぇ。
・・・ってすぐ逃げ腰になるからダメなんだって。
へい、わかってます!
“シンクロナイズド訓練グー!”
ダメだ、こりゃあ。
当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。