今年の年始め

          お知らせ
 私は満80歳の誕生日から、このブログを始めました。
 何を血迷ったか最初のうちは “毎日更新” でした。
 が、日を経ずして、それは老犬に馬車を引かせるようなものだと気づき、原則 “週2回” の更新に改めました。
 そしてほぼ4年半。老犬はさらに老い、お読みいただいてお気づきのように、いまや足腰が弱ってヨタヨタ歩きです。
 きっぱり辞めることも考えましたが、一度始めたことに自ら白旗を掲げるのもシャクです。せめて “週1回(原則)” の更新にしてでも、もう少し歩いてみることにしました。
 この未練がましい歩きがどこまで続くか、どこでいよいよ足や腰が立たなくなってクタバルか、面白半分に見物していただければ幸いです。
                   2022年1月7日

今年の年始め

 ■今年の年始め
 わしらはふだん、夕食時に軽く晩酌をやるが、日本酒は飲まない。
 で、日本人のくせに日本の酒を口にするのは、まあ屠蘇を祝うときぐらいのものだ。つまり年に1回だけ。
 そういう疎遠な関係だと、人間関係と同じで、いざというときに相手から冷たい対応をされる。

 この正月の朝。
 食卓に一応おせち料理が並び、いざ酒のお燗をしようとたら、トックリがない。
 前回、つまり昨年の正月に使ったあと、どこかに仕舞ったと思われるが、どこに仕舞ったのかカミさんは忘れてしまった。探したが見つからないという。
 
 トックリがないとお燗はできない。
 今年一年の幸せを願い、寿ぐべき正月の膳で、冷たい酒を体に入れて震えるなんてことはしたくない。いかにも寒々しい。何よりおせちがうまくない。
 
 で、家族総出で(・・・といってもわしら二人だけだが)けんめいに探した。
 億ションとかいったデカイ家ではない。それらしい所を隈なく探したが、見つからない。
 
 ・・・といって、いつまでも肩を落としていてもしょうがないので、とりあえずトックリのかわりに別のものを使って、酒の燗をすることにした。
 ところが適当な代用品が見つからない。ようやく、ビールを飲むときに使っている厚手の大柄なガラスコップに目をとめた。これだけけ肉厚なら熱湯の中に入れてもビクともしないだろう、と踏んでそれに酒を入れ、湯煎した
 
 ところがビクともしないことはなかった。ほんのりと日本酒の香りが漂いはじめて、そろそろかな・・・と思いはじめた頃に、前ぶれもなくピンと甲高い音がして、コップが割れた。
 
 やっぱり駄目だったか。
 考えてみればそのコップは、どっかのフリマの陳列台の上でほこりを被ってボンヤリしていたヤツだった。けっきょく安物買いの銭失いだったなあ・・・と消えてしまった大コップ一杯の酒をうらめしく思い、湯煎の湯に酒を飲ましてどうする、と自分にツッコミを入れて白けた気分をごまかした。
 
 で、結局、お燗は薬缶でした。
 おカンとやカン、相性はそう悪くないんじゃないの・・・と自嘲しながら。

 ただ、沸騰させてアルコールを飛ばしてしまう、というドジの上塗りだけはしたくないので(それをやったらドジ塗りの三重箱入りお節料理だ)、そばに付きっきりで火の管理をした。
 
 おかげで煮えたぎらせはしなかったが、メタボ型の黒く焼けこげた大きなヤカンからお猪口にお神酒を注ぐのは、やっぱり何となく興ざめだった。

 今年一年だいじょうぶかなあ~と、内心密かに思わずにおれなかった。

 

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今年の年始め” に対して 2 件のコメントがあります

  1. むらさき より:

    大丈夫だあ~((o(^∇^)o))
    ちゃんとお神酒が戴けたんだもの☆⌒(*^∇゜)v
    今年も、元気で頼みますよ~((o(^∇^)o))
    今年も、チョイチョイ遊びに来ます。よろしくお願いいたします。(///ω///)♪

    1. Hanboke-jiji より:

      むらさきさんのかけ声があると、
      腰がシャンと伸びます。
      本年もよろしく。

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