一袋のナッツが一国を揺るがす大騒動に・・・(上)

ナッツリターン事件

 一袋のナッツ(ピーナッツ・アーモンドなど食用になる木の実)が、一国を揺るがす大騒動の原因になった事件を憶えてイマスカ?
 今から10年前に韓国で起こった「ナッツ・リターン事件」デス。
 
 ハナからとんと覚えのない人、わしみたいにそんな事件があったような記憶はかすかにあるが、具体的にどんな事件だったかはしっかり忘れてしまった人もいるだろうから、ネットで調べた事件のあらましをまずざっと紹介しておく。
 
 2014年の師走に入ってまもない頃。
 米国のジョン・F・ケネディ国際空港で、離陸のため滑走路に向かっていた大韓航空機内で、ファーストクラスの乗客として乗っていた大韓航空創業者の娘で副社長(当時)だった女性Tが、機内で出されたナッツが原因でCA(キャビン・アテンダント/乗務員)にクレームをつけ、飛行機を搭乗ゲートに引き返させた(ランプ・リターンさせた)うえで、チーフ・パーサー(機内サービスの責任者)をその便から降ろし、運航を遅延させた・・・という事件。
 
 そもそもは、CAがナッツを皿に移さないで袋のまま出したことから話は始まる。
 Tが「機内サービスがなっていない」と激怒し、CAに対して「今すぐ飛行機から降りろ」と指示した。
 
 CAは、「乗客にはナッツ・アレルギーの人もいるので、その可能性への配慮から制定された対応マニュアルに従った行動だった」とTへ説明したが、Tは却って怒りをエスカレートさせ、マニュアルを見せろと要求した。

 叫び声を聞いたチーフ・パーサーが、CAの代わりにマニュアルを見せようとタブレット端末を操作したが、正しいパスワードを入力できず、ログインできなかったため、マニュアルを見せられなかった。

 その結果、Tはチーフパーサーに対し「CAの代わりにお前が飛行機から降りろ」と怒鳴った。そのTの声は、隣のエコノミークラスにまで聞こえるほどだったという。
 
 この事件はマスコミで大きく報道され、韓国に大騒動を引き起こした。
 大韓航空の創業家であるT一族の、家族経営体制に対する批判の声を高める騒ぎにまで発展した。

 Tは前年にハワイで双子の男児を出産していたが、わざわざ米国へ行って出産したのは、韓国では男子に兵役の義務があるので、「兵役を逃れるため海外の国籍を取得させるためだった」と批判されたことも過去にあったりして、ふだんから社内の評判もよくなかったらしい。
 
 またTの兄が、一般市民を恫喝する発言をした事件が過去にあってそれが蒸し返されたり、実妹が「今回の事件では必ず復讐して姉の敵を取る」とTwitter(現X)で発言したことも、韓国国民の反感を大きくした。
 
 ところで、なんで今ごろ韓国の、しかも10年も前のこんな事件のことをこのブログで取り上げてグダグダ話しているのか・・・と首を傾げている方もいるかもしれない。
 で、なぜこんな話をしたのか・・・だが、少し長くなるので次回に回してゆっくり話すことにする。

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