考えると眠れなくなる -隣同士の格差-

 ふた昔ほど前に人気だった夫婦漫才のギャグに、「地下鉄の電車はどうやって地下に入れるのか、考えると眠れなくなる」というのがあった。

 わしにもときどき考えると眠れなくなる疑問がひとつある。
 いくら考えても答えが見つからない
 
 人間は年をとるとシワができる。
 人によって多少の “できふでき” はあるし、形や量にも差があるが、歳をとると顔にシワができるというのは、古今東西不変である。
 古希をすぎても中学生のような皮ふをした顔だったら、まあオバケのたぐいだ。
 
 ところが不思議なことに、頭の皮ふは老化してもシワができない。
 頭の髪の毛は年とともに減っていく(これも人によって差はあるけどネ)。
 とりわけフサフサだった頭頂部でそれは顕著だ。1本の髪の毛もなくなる人だって少なくない。
 その結果、地肌が出てくる。頭皮が露出する。
 それに不思議はない。結婚当初はウイウイしかった妻が、時とともに地肌が露出してきて鬼嫁に変貌する・・・という例はよく聞く話だ。それと同じ。(・・・ってわしのツレアイの話じゃないヨ、一般論。念のため)
 
 ともあれわしの疑問は、人間の顔の皮ふにはシワができるのに、頭皮にはシワがない・・・という事実に対して生じる。
 
 顔と頭はいわばお隣さんである。
 であるが額の上辺で一線を画して、大きく様相を異にする。
 線から下では、深いの浅いのさまざまなシワがひしめき集まって活況を呈するが、線から上の頭皮には1本のシワもない。
 どころか蛙の腹のように皮ふがピンと張って、かてて加えて磨き上げたようにピカピカに光っている御仁だって少なくない。(冒頭の画像を参照してもらいたい。)
 
 それが不思議でならない。
 
 同じひとりの人間の皮膚である。しかもお隣さん同士だ。にもかかわらずどうしてこんな大きな違いが生じるのか。
 考えだすと夜も眠れなくなる。
 

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考えると眠れなくなる -隣同士の格差-” に対して 2 件のコメントがあります

  1. むらさき より:

    そりゃ、頭にはお肉がないからじゃないの?
    んで、顔のお肉が垂れ下がって皮を下に引っ張るから頭の皮がピーンと張って、ピカピカになるとか⁉️
    違うか😅

  2. Hanboke-jiji より:

    新学説の登場ですな。
    しかしありそう。
    ベッドのシーツも、テーブルのクロスも、シワを
    伸ばすには周辺を引っ張るものねえ。
    しかし気の毒なのは顔だ。おかげで皮がたるんで、
    シワシワになるんだからねえ。

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