ボケじじィの“にらみ”(下)
きのう、目がロンパリになるのを防ぐために、日々“眼球運動”をやってるという話を書いた。きょうはその続き(きのうの記事はこっちから)
で、眼球運動ってどんなことやるの? いつやるの? 今でしょ!
・・・なんて古いギャグ言って喜んでるから、ボケてるって言われるんだ、このボケ。
ともあれ、“ロンパリ予防の眼筋運動” をやっているのは 前回 話した通りだが、毎日やるとなるとけっこう面倒だ。で、なかなか続かない。
そこで一計を案じた。それをわしはウォーキングといっしょにやることにしたのだ。
ナヌ? ウォーキングだと? ウォーキングって足の運動だろ。眼の運動を足でするのか、ジィさんは?
エッ、ちがうの? いったいどういうことだ?
まあまあ、そう先を急ぎなさんな。
眼の運動を足でやるのではない、眼の運動を足の運動といっしょにやるのだ。
これは実は、三日坊主に終わらせないための苦肉の策なのである。
話はちょいとそれるが、実はわしはここ10年あまり、糖尿病に愛されとる。望んだわけじゃないが向こうが好きだというのだからしかたがない。
で、私は、糖尿病に抵抗するためにウォーキングを毎日自分に課している。糖尿さんの愛情が高じて、連れ子(合併症)まで連れて押しかけ女房になられるのはごめんだからだ。女房は一人で充分。
・・・というわけでウォーキングはもう10年以上続いていて、完全に習慣化しとる。黙っていても夕方になると足が自然に家を出て、いつもの道筋を勝手に歩く。散歩馴れした犬みたいなもんだ。
だが、足以外はほとんど動いていない。目だって、電信柱にぶつからない程度にただ開いているだけだ。モッタイナイと言やあモッタイナイ。
そこで、このウォーキングに眼球運動を抱き合わせた。そうすれば、すでに習慣化しているウォーキングに引っぱられて、毎日かならず眼球運動もやれる。
まあ一種の合わせ技だな。これで「三日坊主よ、おさらば!」ってわけさ。
だが問題もある。
眼球運動は眼球(目ン玊)を左右に動かして、眼筋(眼球を動かす筋肉)を鍛える。要するに目ン玊を右→左→右→左と大きく動かす。これ以上単純な運動はない。
では、何が問題か。
これをウォーキング中にやると、前からくる人(道ですれ違う人)が不審そうな顔をするのだ。
中にはあからさまな警戒心を示す者もいる。大げさに遠回りしてわしを避けるのだ。さも不安そうな顔をして・・・。多くは女性だ。
しかしまあ、考えてみればムリもないわな。
アゴにヒゲはあるが頭には毛のないヘンな爺さんが、すれ違いざま大げさなウィンクを送って寄こすのだから。
もちろん、わしにそんなつもはない。だが相手はウィンクをしていると思うらしい。さも気持ちわるそうに顔をそむける。それもいい年こいた婆さんまでがだ!
わしは内心いたく傷つく。
そこでわが眼球運動は、「前方から人がこない時のみ限定」にしている。