あの世へジリ貧バスに乗って行く?(2)
前回、無宗教ゆえにお寺さんと縁を切ろうとしたら、とんでもないお金を要求された話を書いた。今回はその続きである。
人間は死んでも金がかかる。
そのことを義母の死で改めて思い知らされた。
死ぬとまず葬式。これはまあ仕方がないとしても、初七日、四十九日、一周忌、三周忌、十三回忌、三十三回忌・・・と何度も法要があり、そびたびにもちろん金が要る。それ以外にも墓の年間管理費や命日の読経料も要求される。
はっきりいってお寺は “死を商売” にする法人だ。
「死を商売」などとえげつない言い方をするな、と眉をひそめておられる方もいるかもしれない。別にわしはお寺さんがニクイわけでも親のカタキだと思っているわけでもない。信仰とか宗教的風習とかを外して客観的に眺めるとこうなる。
文化庁の調査によると、2016年時の日本の寺院数は、全国で77,206寺だという。
このなかで宗教本来の仕事をしている寺がどれだけあるだろうか。
なかにはもちろん宗教法人の名に恥じない働きをしているお寺もあるだろう。だが大半は葬式とその後の法要だけやってお寺を維持している・・・というのが現実だろう。葬式仏教などと言われるのはそのためだ。
さて、女房の実家N家の話である。
子や孫がいない、つまり継承者が誰もいないので、菩提寺にある墓を閉じようとしたら、40万円必要と言われたところまで前回に書いた。
では40万円払えば、それでキレイさっぱりするかといえば、そうではない。墓を仕舞うと、その墓に納めれていた先祖の遺骨をどうするかという問題が浮上するのだ。
世は挙げて「断捨離」だの「ときめきの片付け魔法」だのと、モノを捨てることに価値をおく時代であるが、先祖の遺骨をゴミ袋に入れて収集日に出すわけにはいかない。それでときめく者がいたら特別の趣味の人だろう。
ではどうするか。
永代供養にする、というのが一般的だろう。
N家の菩提寺も、墓じまいをして出てきた遺骨は、当寺で永代供養しましょう、と申し出てくれた。
といってもタダでやってくれるわけではない。永代供養料は一体につき40万円・・・だという。
しかも、墓の下に何体眠っているか、開けてみるまで分からない。過去帳に書かれていない遺骨が出てくることもちょくちょくあるらしい。
N家の墓はけっこう古い。何体の霊がハジメマシテ・・・と現れるかわからない。10も20もということはないだろうが、かりに5体の遺骨が出てきたら、それだけで200万円かかる。年金生活者の身には遺体・・・ちがった、痛い。
もちろん死者を責めているわけではない。生きている人間が死者を利用しているだけだから。
というか、そういう仕組みが必要な人もいる。それが人間社会なのだ。
お坊さんも人間だ。生きていくには金が要る。
なんとなく面白くない話だなァ。もうやめよう、この話。
当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。
いつも楽しく読ませていただいています。私もブログを書いていますが、書く内容や書き方について目を開かせていただいたのは、半ボケじい様のブログです。感謝しております。
さて、「ジリ貧バス」の件ですが、すでにご存知で対応済みなのかもしれませんが、「樹林葬」について書かせていただきます。
我が家も継承者はいないので、東京町田市の「桜葬」墓園にて墓所を購入しています。
(桜葬を管理するエンディングセンター)https://www.endingcenter.com/jumoku/
詳細については、上記HPおよび私の記事「神様があふれている」をお読みいただければだいたいわかると思います。
http://oiwaketrail.sblo.jp/article/183173736.html
簡単にいうと、宗教関係なく、自分の墓所(区画)を確保したまま完全永代(それなりに費用はかかる)。
「桜葬」には合葬の永代区画もあり、費用は少しですみます。
桜葬がそういった埋葬形態の発祥のようですが、今では樹木葬と言われ、全国各地で作られるようになりました。
半ボケじい様のお近くにもあるかもしれません。
東京の都立霊園でも確か樹木葬区画(合葬で永代)が作られたと記憶しています。
上記情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
ロンド様
親切なコメントありがとうございます。
本日(7/12)更新しました当ブログ記事「墓じまい始末記」に書きましたように、
老骨をギシギシいわせながら、なんとか墓じまい→永代供養を済ませました。
敬虔な仏教徒さんからすれば、なんと罰当たりな、今頃の若いもん・・・いや年寄り
は一体どうなっちまったのだ!とお叱りを受けそうですが、実体が無神論者・無宗教
人間であれば、こんな風に不躾で荒っぽいものになるという1例でしょうか。