とことん自分中心主義者・人間
先日、午後のワイドショーをぼんやり見てたら、司会のMアナが派手なミスをやった。
この手のワイドショーでは、あらかじめスタッフ会議をして、放送順序などを細かく決めておくらしい。
その放送順序を、番組に名を冠しているベテランMCのMアナがまちがえて、そのコーナー担当のレポーターとちょっとぎくしゃくしたのである。いわゆる、サルも木から落ちる・・・というヤツですねぇ。
パネルの前で報告していたレポーターは困惑して、苦しまぎれに、
「Mさん、打ち合わせのときに寝てましたね」
とツッコミを入れて笑いにしようとしたのだけど、 Mアナはそれでかえってムキになっちゃった。
「あんたこそ、昼の弁当が気になってたんじゃないのか?」
などとマジ顔で言い返して、スタジオ内の空気がおかしくなりかけた。
ぼんやり見ていたわしまで、おやおや、これどうなるの? なんて椅子から背中を起こしたよ。テレビ桟敷は無責任だから。
結局、やはりMアナの思い違いだったと分かって、彼は謝り、空気は元にもどったのだが、Mさんはソートーに気まずそうだった。
じつはこれ、ある年齢になると起きるんだよね。
当人の頭のなかで何かがスポッと抜け落ちる。そこへ類似の別モノが割り込んで来たりして、混戦する。つまり思い違いをする。
なにせ頭の中が勝手に変更しちまっているのだから、当人にはそうとしか考えられない。だから絶対に自分は正しい、相手が間違っとる、と断定的に思ってしまう。
だが、相手が間違っているというなら、自分のほうだって間違っている可能性はあるのだ。その確率は客観的にはフィフティ・フィフティのはずである。
そこへ思いを致すことができれば、たとえ自分の頭の中あるものが相手と違っていても、自分のほうだけが絶対に正しいとは言えないはずだ。
単純なことなんだけど、なかなかそういう風にはならないんだよねぇ。
人間ってどこまでも自己中心だから。
分かっていても、いざとなるとダメ。まず自分中心に考えちゃう。そしてそれをあくまで押し通そうとする。間違っているのは相手だと決めつけて・・・。
これ、付けるクスリがないんだよなァ。
わしなどこの年(82歳)になっても、あいも変わらずそういうコドモっぽいことをやっている。
なんとかは死ななきゃ治らない・・・っていうよね。
早いとこ人間終わりたいよ。
当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。