わしの身にも起きる宇宙の真理
何回か前に、べつに面白くもない話を書いた。
新聞や本のページがめくれなくなったというしまらない身の上話。
今回はその面白くもない話のさらに上をいくクソ面白くもない話をする。
あらかじめお断りしておくゼヨ。
もう1ヵ月以上も前になるか、天気も良いし体の調子も悪くないので、もよりの小都市にちょっとまとまった買い物に出かけた。
もちろんカミさんも一緒だ。
いっときも離れたくないから・・・じゃないヨ。
言いたくないが、最近はどこへ行くにも共連れでないと、おたがい身に危険を伴うからだ。持ちつ持たれつ・・・といえば聞こえはいいが、面倒くさい世の中(・・・ってテメエの体のことだけど)になったもんだ。
1時間余り買い物をすると疲れてきた。
今日はカラダの調子が良いから・・・といってもまあそんなもんだ。
喉も乾いてきた。
老人は油断すると熱中症になりやすい、と近ごろのテレビはご親切にもしょっちゅう言ってくれる。
テレビに義理立てするわけじゃないけど、出先で熱中症ごときに足を掬われて救急車を呼ぶなんて仕儀になるのはみっともない。老人の恥だ。で、そこらへんで一休みして水分補給でもするか、ということになった。
手近かなドリンク・ショップに入った。小さな店だがなかなかシャレた店だ。
しかし置かれているメニューを見ると、ほとんどカタカナの洪水だ。
カタカナが読めないわけじゃないが、目がチカチカするし、言っていることの意味がよく分からないのが難。ま、読めないのと一緒。
なにか分かるものはないかと探すと、バニラ・アイスクリームというのがあった。これなら分かる。「オレはコレにする」とメニューを指さして言うと、カミさんも「わたしもソレにするわ」と言った。べつに夫唱婦随というわけではなく、どうせわし同様の理由、字の内容がよく理解できないんだろ。
注文するとすぐに品物がきた。早い。近ごろの店はなかなかサービスがいいと思ったら、皿の上に樹脂製のスプーンと容器がひとつ載っているだけだった。なるほど、早いわけだ。値段があんがい安いのも分かる。
当然だが、食べるには容器のフタを自分で開けなければならない。
ところがこれがなかなか開かない。フタの一部に小さなベロみたいなのが付いていて、それを引っぱるのだがえらく固い。もしくはわしの指の力が弱い。
まあ後者の可能性のほうが高い。このあいだも自動販売機で買ったペットボトルのフタが、なかなか開けられなくて苦労した。
月日が経つとモノはすべて老いる。アジサイも自転車も老いる。
老いると能力は落ちる。
宇宙を回っている人工衛星も、時とともに老いて寿命がくるという。
時代の最先端を誇る技術に起きる真理が、地上でゴミ同然に生きているチッポケな人間の身にも起きる。
そのことにわしはいつも妙な感動を覚える。
だからどうだってこともないんだけどサ・・・。
スミマセン、今日はそれだけの話。
当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。