ツイてない日(中)

歩く老人

 「けなげ(健気)」という言葉は、年端のいかない子供がガンバッテいるときに使うことが多いように思うが、年をとった老人に使って悪いわけじゃないあるまい。

 先日、足腰の鍛錬になると思い、隣市の図書館まで歩いて行ったら、ドアが閉まっていた。祝日の「振り替え休館日」だったのである。

 ”けなげにも” 足を棒にしてガンバッタのに、その努力を棒に振ったわしは、がっくりきて、いま来たばかりの道をまたとぼとぼと逆にたどることになった。それまでの経緯を前回に書いた。(前回はこちらから)

 来るときにすでにエネルギーの大半を使ってしまっているので、帰りの道のりはしんどかった。目的を達せずムダになった・・・という精神的な打撃がボディーブローのように一足ごとに効いてきた。
 
 だが前回に書いたような理由で、自前の足にひたすらムチ打つ以外に道がなかった。
 「あ~ぁ、ツイていないな~」とへこみながら歩いていると、ふいに、足ではなく腹の方にかすかな異変を感じた。
 何かが不機嫌そうに顔をもたげて、辺りの様子を窺っている感じ。
 
 それも最初は控えめだったが、こっちがその存在に気づくと、もう遠慮はいらないというようにあからさまに、かつ図々しく首を伸ばしてきた。
 嫌な予感がした。ヨワリ目にタタリ目・・・。
 
 もうだいぶ前になるが(2017.09.22)、『出たがるウンコ -脱糞始末記-』という実体験記事を当ブログに書いている。出すべき場所がないのにヤミクモに出たがる自分勝手なヤツとの、必死なフン闘記をつづったものだ。

 まずいことに、状況があのときと似ている。
 あの悪夢の再現にならなければよいが・・・。

 人間は思うことが現実になるという。
 まさにその通りだった。便意は急速に高まり、だがその意に応えられる場所が辺りにどこにもない。
 
 困った。まずいことになったぞ!
 あの時みたいにここでダップン・・・などということになったら、二度とこの道を歩けなくなる!
 いやそれどころか、小さな町だから噂はたちまち広がって、この町に住みづらくなる・・・。
 
 そう思って青ざめかけたときだった。
 とあるモノが目に入った。 (続きは次回)

 (前述の記事『出たがるウンコ -脱糞始末記-』はこちらから)

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当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。

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