春節に何が起きるか

大家族の家にあるどでかい大皿に、蟻の大群を黒々と山盛りにした光景を見たことがあるか?
わしは見た。
じつは中国の春節のテレビである。
中国の春節は旧正月と言い、全世界の中国人にとって、最も大切で伝統的な祝日であるらしい。
今年(2025年)は1月29日がその日で、休み期間は1月28日から2月4日まで8連休あったとか。
この期間は毎年、日本の正月休みとゴールデンウイークを一緒にした以上の大騒ぎになるという。
そこらじゅうで爆竹がはじけ、中空に花火が上がり、人々は家を出て旅行や爆買いをしまくり、龍列や獅子舞いなどが大通り練り歩く・・・などなど。
日本のテレビもその状況を詳しく報じる。
今年の春節中は延べ90億人が移動したという。
先日その映像を見ていて驚嘆したのは、やはり人間の数の多さである。
これもテレビだが、アフリカ大陸の広大な草原を、ヌーの大群が土煙をあげて大移動する光景を見てその凄まじさにやはり驚愕したことがある。
中国の春節時の人間の大移動は、自然の大奇跡と言われるアフリカのこのヌーの大移動に勝るとも劣らない。
街や駅など繁華な場所にあふれ返る人間の大群衆は、蟻の大群を大皿に山盛りにしたような光景にも見えた。
そういう大勢の人の姿を見ると、わしの頭にはいつもある同じ思いがよぎる。
この無数の人たちにはそれぞれに固有の人生があるのだ・・・という事実をである。
考えてみれば当たり前の話だけど、わしには、この大移動するヌーや大皿の山盛りの蟻の大群衆人間のひとりひとりに、多かれ少なかれわしと同じような日々の喜怒哀楽を抱えた人生あるるのだ・・・ということに、何かしら気の遠くなるような圧倒的な感慨を覚えるのである。
その事実は何十億の豪邸に住む人間も、スラムの掘立小屋に住む人間もどうようである。
だからどうだというのだ?
・・・と言われれば返答に困るが、とにかく訳のわからない大きな手のひらで口と鼻を塞がれて息ができなくなるような気持ちになる。(わしだけかもしれないが・・・)
世界中にそういう人間が81億人余いる。
さらに毎日次から次へと生まれている。
いったい何のために?
わしはそれが知りたい!!
当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。
「とにかく訳のわからない大きな手のひらで口と鼻を塞がれて息ができなくなるような気持ちになる。」
「世界中にそういう人間が81億人余いる。さらに毎日次から次へと生まれている。」
「いったい何のために?わしはそれが知りたい!!」
全く仰せの通りでございます。私もその81億の一人でございますが、・・・
男も女も、私の様なスケベな輩が多いと言う事なのでしょうね、
今昔物物語だったと思いますが、天女が天上世界へ帰る時、漁師に今までに頂いたものをお返ししますと、一斗樽を差し出しました。中には今までの精液が溜められていたそうです。漁師は天女相手なら随分頑張ったのでしょうネ。
(終活で本は殆ど処分しましたので、出処は忘れました。)
今昔物語の天女と漁師の話、スゴイ表現ですね。
最近は先進国では出生率が軒並み低くなっているようですが、
人類の繁殖本能はたしかにスゴイと実感することがあります。
それを一斗樽いっぱいの精液とそて表現するところが、ユーモア
もあって卓抜な表現だと思います。日本人の文学的能力もすごい。
今回のブログの中国の人間の大群を見ても、それぞれの人間の人生
の多様性を思うとともに、間違いなくこれだけの回数の男女の交わり
がおこなわれたんだなァ~とも思います。
そう思うと、それはそれでまたスゴイ光景ですねぇ。(半ボケじじィ)