家族の人間関係(下)
兄弟であることの甘えから、弟のとの関係を微妙にこじらせてしまった経緯を前回に書いた。今回はその続きである。(前回はこちら。読んでないと今回の話、ナンノコッチャ、となるよ)
話は変わるが、最近までわしはスマホを持っていなかった。
外出する時間は多くないし、ネットを必要とするときはパソコンで用が足りる。とくに必要があれば別だが、大して必要もないのに世の中の流行だからといって、安くない買いものをする余裕はない。
ところが昨今、スマホは何やら生活必需品めいてきた。スマホがなければ用が足せないとか、役所などの手続きが不便もしくは煩雑になる・・・といった場面が出てきた。
新聞なども家庭欄に、スマホは老人こそ持つべきだ、じょうずに使えば生活の巾を広げられる、といった記事を載せるようになった。
折しも菅政権の誘導で代金も急激に安くなった。それまでの3分の1くらい。
それでようやくわしもフラフラしながら腰を上げた。
わしがスマホを導入したことを知った友人のひとりが、LINEでやりとりをしたいからLINEアプリを入れろ、と言ってきた。で、入れた。
すると、(くわしくないので勝手な推測だが)当方がスマホの連絡帳に登録した電話番号のうち、相手もLINEアプリを入れているスマホには勝手に連絡が行って、「このたびLINEアプリを入れましたのでよろしく・・・」みたいなメッセージを届けたらしい。
で、それを見て弟のカミさんが、LINEの通話機能をつかって電話をかけてきた。
その電話にたまたま連れ合いが出た。
このふたりは元々ウマが合って、仲は悪くなかった。
久しぶりのことで話が弾んで、たまっていた話をいろいろしたらしい。LINEの通話は無料だしね。
このときの電話の話の成り行きから、弟のカミさんが手作りのケーキ等を送ってきた。こっちも当地の名物モノを送り返した。またそれらについての話が気軽にLINEに乗って行き来して、弟も電話に出てわしと話をし・・・と弟家族との関係が復活した。
まったく予想しないことだった。
少し前、LINEは問題を起こしてマスコミを賑わした。顧客情報の一部が中国に漏れたとかで・・・。
しかしわしらには関係ない。外国に漏れると国の問題になるような情報をやりとりしているわけじゃないからねぇ。ケーキのレシピが洩れたからって、外交問題に発展しない。
それよりも、長いあいだ冷えたままになっていた兄弟の関係を、手品師のように修復してくれたのだから大したものだ。
SNSのというのか、スマホのというのか、その威力をさっそく見せつけられた感じ。
キワモノは好かん・・・などと言って世の流行に背を向けるのも、少しは考え直したほうがいいかもしれん。
わしのようなヘンクツな年寄りは特に・・・。
当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。