諦めないで!

諦めないで

 前回、YouTube の人気アニメ『モモウメ』に学んだ “会社人間学” を取り上げた。
「上司に怒られる部下は幸せだ」という学び。
 だがじつはアレは少々はしょっている。 (前回はこちらから)
 
 あの1編はじつは、「上司に怒られるより、諦められるほうが辛い」というのが最終的なテーマだ。
 
 たとえば上司がやってきて、分厚い資料をドスンと机の上に置き、取引先へのプレゼン案をA4紙で○枚程度▽月×日までにまとめろ、と指示を出したとする。
 
 部下はそれなりに努力して、与えられた資料以外にも関連書類なども読みこみ、写真やグラフも適宜挟んで読みやすさも工夫しながら、なんとか締め切りまでに仕上げて提出する。
 
 まもなく上司から内線がかかってくる。渡した資料を持って机まで来いという。機嫌のよい声ではない。

 どこがまずかったのか、自分としては目いっぱいやったんだけどな~、と思いながら上司の机の前に立つと、さっき渡したプレゼン案をポイと放り返される。
 
 やり直せというのかと思って、「いつまでにやり直せばいいですか」と訊くと、
「キミはもういい。資料を置いてゆけ」
 とこっちの目も見ずに乾いた声を出す。
 
 水を浴びせられた気分で動けないでいると、
「この仕事は別のひとにやってもらう。あんたの書いたプレゼンは持って帰れ」
 
 突っ返されたプレゼン案を手に、とぼとぼと自分の机へ戻るときの気持ちを、どう表現すればいいだろう。
 
 怒られるならまだいい。どんな罵声を浴びせられようと、毒に満ちた言葉を吐かれようと構わない。まだ諦められてはいないからだ。どこかにまだ救いがある。
 
 会社で上司に諦められるというのは、水槽のメダカが水を抜かれるようなものだ。
 
 アニメ『モモウメ』は、そういう「部下を諦めた上司」が口にするセリフをいくつか並べている。
「もういい、あとは私がなんとかする」
「ごめん、お前に頼んだのはこっちの落ち度だった」
「お前のようなのを部下に持った私の身にもなってみろ」

 想像するだに血の気が引く。
 会社勤めをする人間なら、生きる気力が足の裏から抜け出る気分になる。
 これ以上の「会社員残酷物語」がほかにあるだろうか。、
 
 モモ同様に叫びたい。
「お願い、諦めないでえ~ッ!」
 

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当ブログは週2回の更新(月曜と金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。

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