脳梗塞の急襲!
これまで一度も入院したことがないというのがわが人生唯一の取り柄だ、と自慢していたのだが、ついにその取り柄も自慢できなくなった。
前回の記事『生まれて初めて出会った死』をUPした3日後の3月7日深夜、目に見えないし音もしない力持ちの何モノかに、突然背後から抱き付かれたかのように体に力が入らなくなった。
そのときわしはパソコンに向かっていたのだが、ふいにマウスのクリックができなくなり、左右に動かすこともできなくなった。
最初は何が起きたのかわからなかった。「ありゃ、何かヘンだぞ、なんじゃこりゃ・・・」と狐につままれた感じだった。
だがすぐ、事態はおキツネ様のおアソビなどではなく、尋常ならざる状況に直面したのだと思い知らされた。
というのは、ビローな話で申し訳ないのだが、そのときわしはオシッコをしたいのを我慢していたのである。
ところがべつだん許可を与えたわけではないのに、わがオシッコは、リードを放たれた犬のように、いきなり野原を駆け回りはじめたのだ。
あわてて止めようとしたのだが、勢い良く走り出した若い犬のあとをを追うのにも似て、なにもできない、ただボーゼンと眺めているだけだった。
そのときの何ともいえない情けない気持ちは、今までに経験したことのないものだった。
とりあえず大声で女房を呼んだ。いや呼んだつもりだった。
ところがスカスカした、魂が抜けたような声しか出ない。何だかフニャフニャと訳のわからないことを、自分は言っている。わしはゾッとした。自分がゾンビにでもなったかのような気がして・・・。
脳梗塞については、ある程度の知識をテレビ仕込みで知っていた。
これは間違いなく脳梗塞だ! と直感した。
脳梗塞は時間との競争だと言われる。ゾンビとかで遊んでいるヒマはなかった。とにかくまず救急車を呼ばなければ!
が、まずその前に着替えが必要だった。そのとき人前に出られるものを着ていなかった。
パニック状態に陥っている女房をせかしていると、ふいに症状が消えた。すっかり元の状態に戻ったのである。声も半身の麻痺も・・・。まるで下手なマジックを見せられたように。あー、よかつた、救急車を呼ぶ前で・・・。
ホッとしたものの、これで大安心というわけにはいかなかった。これは前兆だ。それを知っていた。多くは時をへず再発する。今は真夜中だからひとまず寝て、あす朝いちばんにかかりつけ医に行こう、そう決めてベッドに入った。
翌朝、かかりつけ医に電話をすると、すぐに来いという。取るものもとり合えず駆けつけた。
そしてコトもあろうに、その診察中に再発したのである。リチギにも。
でも診察中に再発したことは、ある意味 不幸中の幸いだったと言えるかもしれない。すぐその場で医師が入院手続きをしてくれて、そこから救急車を呼んで病院に運ばれたからだ。
コロナ状況のもと、場合によっては、受け入れてくれる病院を探すのに時間がかかったかもしれない。
その後、症状は元に戻らず、入院して10日間が過ぎた。
かくしてわしはいま、押しも押されぬレッキとした脳梗塞患者として、某病院に君臨・・・じゃなかったヨレヨレと生きている。うら若き看護士たちの優しき強権に支配されながら・・・。
この文章は病院のベッドの上で、スマホの文字入力機能を使って書いた。
慣れないので、パソコンで書くより10倍以上時間がかかる。が、まあ時間なら絞め殺してやりたいほどあるので、人生初の病院生活・・・脳梗塞患者の、ぢかに耳目に触れる見聞を現地から直接報告するのも一興かと思い、少しずつ書いていこうと思う。これまでのように着実に週1回UPというわけにはいかないかもしれないけれど、なるべく週1回の努力をしたいと思う。
当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。
心配していました。
更新されてホッとしています。
突然 更新ができいなくなって申し訳ありませんでした。
・・・・というような訳で、なんとか首は繋がり、
かろうじてシャバの片隅に生きてうごめいております。
これからも息をしている限り、しぶとくブログは続けて
いきたいと思っております。更新回数は若干減るかもしれ
ませんけれど・・・。
お付き合いいただければうれしいです。
半ボケじじィ
え~❗️❗️❗️
そんなことになってたの⁉️
早い処置で良かった~😊
看護師の言うことを聞いてお利口さんで養生してくださいよ😁リハビリのつもりで、ブログ更新してください(///ω///)♪
お大事に。
・・・・はい、そんなことになっていました。
人生、一寸先は、何が起きるいか分かりませんねぇ。
多少の麻痺は残っておりますが、毒舌くらいは吐けそうです。
やや更新回数は減るかもしれませんけれど、ブログは続ける
つもりです。
入院中、むらさきさんのことを思いだしていました。
確かむらさきさんは病院関連のお仕事じゃなかったかなあって。
大変なお仕事ですねぇ。
私も 間が空いていることに 不安を感じていました。
でも 良かった といっては不謹慎ですが、ことの流れが(結局 良かった)通じました。
身に起きていることへの 分析等々 お医者様の前での発作。トウトウ。
病院での生活も 新たな発見があると思います。
後に続く私たちへ 記録を書いてくださいませね。
~~でも~~早めに解放され お家での大殿さまに戻られますよう 祈っております。
みいや様
慣れない訪問者の急襲で、お粗末さまにも少々
慌てましたが、なんとか生き延びております。
ブログも、多少更新回数が減ってもできる限り続けたいと
思っております。
それにしても先のことは分かりませねぇ。
半ボケじじィ
どうしたのかなぁと思っておりました。お医者様のおそばでの再発とは不幸中の幸いと言っては失礼ですが、とにかく早い的確な対応ができてよかったです。私の父親も同じ経験をしましたので、父親は皆とテレビを見ている時でした。父親の時も対処が早く大事に至らずに済みました。くれぐれもお大事にしてください。又ボケモン島に遊びに行きたいです。
kanae様
お見舞いのコメントありがとうございます。
人間は精神が弱っている時ほど、寄せられる温情に心が沁みます 。
入院したのが3月7日でしたから、1ヵ月近い幽閉でした。
主治医は、これまでは治療、これからの2~3ヵ月はリハビリが必要だ、だ
から別院のリハビリ病院へ転院するようにと薦めましたが、私は拒否して帰
ってきました。
というのは「リハビリ病院」がどういうモノか、数年まえ義母が入院してい
たので実状を知っていたからです。
最近、女房の “もの忘れ” が急速に進んで、もはや独りで生活することが
難しくなっております。 年齢的にも肉体的にもガタの来た私のような者で
も、彼女が生きていく上に欠かせません。
・・・ということもあって、これからの数ヵ月は、真剣に自宅でのリハビリに
励みたいと思っております。
半ボケじじィ