オンライン・ダベリング(3)

リモートワーク

 前回まで2回にわたって、若いモンに負けじと「オンライン・ミーティング」に挑戦したのはいいが、全メンバーの顔や声がなかなかつながらず、途方に暮れたころまで書いた。(前回まではこちら

 メンバーAがふいにパソコンの画面に現れたので、「おお、Aさんが繫がったぞ!」と喜んだら、今まで見えていた別のメンバーBさんが突然モニタから消えてしまう。「あ、Bさん、どこへ行ったの?」と問いかけても応答なし。借金に首が回らなくなって、夜逃げしたわけじゃないよな?
 
 あるいは顔は画面に出ているが、声がでていないメンバーもいる。無声映画。
 逆に声は出ているが、画面が灰色につぶれたままのもいれば、画面がストップモーションみたいに動かなくなったのもいるし、よく光るおデコから上だけしか画面に映っていないのもいて、多士済々。
 
 ホストがケータイを駆使して、画面の右上にマウスのカーソルを持っていけば、何とかという文字が出るから、それをクリックしろ、とか、何とかのアイコンの上に×印が付いていないか、クリックして外せ・・とか指示を出すのだが、言われてすぐ対応できるような面々ではない。

 右上にカーソル持っていったけど何も出てこないよ、とか、何とかのアイコンってどんな形してんの? みたいなことをメンバーからもつぎつぎケータイで言ってくるらしくて、ホストが頭かかえているのが、わしのパソコンのモニタに映っている。ドタバタ喜劇映画。
 
 これじゃモグラ叩きだ。・・・とわしは思った。
 こっちの不具合をつぶせば、あっちの不具合が顔を出す。そいつをケータイのハンマーで叩けば、別ところから別の不具合がにょっきり頭をもたげる。

 最後まで顔も声もつながらないメンバーがひとりいた。
 ガラケーでやりとりして、アーだコーだと原因を究明したら、そいつのパソコンはカメラもマイクもついていないデスクトップ型だと分かった・・・という笑えない話もある。

 こういうのをまさに「年寄りの冷や水」というのではないのか。・・・とふと思った。
 年も考えず、若いモンのやることをただマネしてやろうとするから、こういうことになる。

 そもそもこうしたITを使ってやる作業は、年寄りには向いてないのだ。

 年とったら挑戦するなとは言わんが、いや寝たきりにならないために、老人も挑戦の気持ちを手放すべきではないが、年とってガタガタしてる体で、走り高跳びや三段跳びやJKナンパに挑戦するか。ちなみに “JK” とは「女子高校生」のことネ。
 適材適所が大事・・・ってことは、現役時代に身に染みたはずだ。

 やっぱり年寄りはJKナンパより、茶飲み友だちとコタツを囲んで世間話でもしているのがいいのだ。
 挑戦はそこですればいい。

 たとえば、あっちが痛い、こっちが痺れる、とかといったグチ話をするのではなく、テレビで見た誤嚥防止のための “ノド体操” を教えるとか、お返しに老人用オシメのカシコイ使い方を伝授するとか、しとればいいのだ。

 ま、わしらの “オンライン・ミーティング” への挑戦も、年寄りはムリして冷や水をかぶったりせず、服は着たまま温かい部屋に集まって、政治家の悪口とか、ピンピンコロリで死ぬ方法の話でもしているのがいい、と悟っただけでも良しとしよう。

 

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